2010年8月9日
出発 6:33

  夕方から降り出した雨が朝まで小屋のトタン屋根をたたき、眠れない・・・。ラジオでは台風も発生しているようだし、小屋に閉じ込められたらどうしよう。食料は二日分はあるが、連絡の手段が無い。家族が救助申請でもしたらどうしよう・・・。ああ、眠れない・・・。

  ”起こしてくれれば良いのに。ああ、良く眠れた・・。”起床予定時間を1時間オーバーして気持ちよく寝覚めを迎えた石氏の弁・・・。

  僕は山に向いていないのかもしれない・・・(涙)。



  あり地獄に落ちたアリの気持を味わいながら、朝一番から苦しい登り。飯田盆地の街まで良く見えるが、南方からはシャワーの雲が近づいてくる。

  擂鉢窪避難小屋、雨のお陰で天水もふんだんにあり、とても過ごしやすい小屋だった。


  稜線に登ると、すばらしい眺望。御岳山の肩の向こうには白山、乗鞍の右には笠ヶ岳。中央アルプス北部は全てくっきりと。八ヶ岳には雨が降っている。南アルプスも所々雨のようだ。

  この眺望に石氏の笑みがこぼれる。良かった。山で飲むウイスキーしか興味が無いのかと思った。m(_ _)m

  ”こんな所でテント張ってゆっくりしたいなあ・・”何だか本当にやりそうな石氏。


  荷を軽くするには食べるしかないと、吐き気を我慢して努力した甲斐あって、今日の荷物は昨日と比較して随分軽い。水も1.5リットル。

  冷たい風と時々吹きつける小雨のおかげで、足取りも軽やか。空木岳への稜線を辿る。


空木岳 8:40

  ほぼ20年ぶりの空木岳。北アルプス穂高も見える眺望。苦しい登りだったが、やはり来て良かった。

  それにしても人が少ない。前回訪れた時には、木曽殿山荘の廊下に寝るような人出だったのだが。


  ちょっと見えないかな・・・。虹が行く手にかかっており、その弧の中を下山となる。同行の石氏の表現。感受性にも富んでおられるようだ。

木曽殿山荘  10:00

  空木岳の下りはあんなに急勾配でしたっけ?真下に見えるかのような木曽殿山荘にやっとたどり着いた後は、食事休憩。石氏の荷物を軽くする事に協力(^ ^)。

  それにしても静か・・・。



  義仲の力水。冷たい水にノドを潤す。


  前回も思ったが、この道は結構きつい。距離もさることながら、木の根が多く、今回のような雨の後は、滑らないように気をつけるのが大変。
仙人の水 12:14

  この水場の水も冷たくて気持ちよい。山の湿気に閉口気味だが、時折現れるこのようなしっかりした水場は本当に頼もしい存在だ。


六合目 12:49

  このつり橋、底板の木が濡れていてスリル満点。これから暫く暑い登りが続き、”くだりなのに何故登るんだ!”と毒着く松。

  

うさぎ平 13:44

  前回と同じ下山口なのに、全然記憶に無い。ここからは林道歩き。もう爪も痛くない。あと1ピッチ。


  うさぎ平を出て直ぐの水場。この水場も水量豊富。頭を洗って、顔を洗って、タオルを洗って、首筋冷やして・・ああ、生き返る!!(笑)

下山口 15:22

  昨日右折した林道に無事到着。

暑かったね・・。寒かったね。怖かったね。キレイだったね。しばらくは、エアコンの効いた部屋でゆっくりしよう・・。



  
オマケ。
ウイスキーのビン、キャンプに似合います??

(^ ^)