大山
 2007年10月20日

今年最初の大型寒気団が入るとの事で、今年初の雪になる可能性もあるとの予報。
海山は荒れ模様との事でしたが、月末は日程が組めません。
風が嫌だなと思いつつも、予定通り出発です。
 



  新見の最低気温が7℃との事でしたので、山は冷えるだろうなと思いつつ、朝5時に目覚ましをセットしました。6時半に家を出て、湯原まで高速を使います。いつもの事ながら、高梁の雲海が見事でしたので、SAで車を停め、しばし鑑賞します。 
三の沢 8:45

  蒜山を通る時は快晴だったのですが、北方の空には怪しげな雲が次々と湧いてきます。どこから登ろうか迷いながら、キリン峠は止めよう、振子沢には行きたい、結局三の沢にしました。大山に近づくにつれ天候は悪化し、三の沢に到着した時には剣ヶ峰はガスの中です。


  三の沢上部です。相変わらず岩肌は脆そうです。トレースは、ここから東へ向きを変え、キリン峠から槍尾根へのトレースへと突き上げる形となります。足元のガレを崩さないように登るのに一苦労です。注意していれば迷うような事はありません。が、数箇所上半身を使って登るところがあります。50肩の僕には辛いコースとなりました。登山が禁止されているコースです。(下山後にY先生に叱られました。) 


剣ヶ峰 10:45

  稜線へ出るまでは陽射しもあり、風は冷たいものの凍えるような事はありませんでした。が、槍尾根の稜線へ出た途端に風が強まり、比例して体感温度も下がります。雪山用のごついウールの手袋の出番となりました。あまりの風の強さに、キリン峠からの縦走組みは天狗を前にして、引き返してきました。僕も、風の強いときは前進が出来ません。稜線上にしゃがみこんで風をやり過ごし、少し弱まった時に左右が切れ落ちた脆い道を小走りに駆け抜けます。
今回は怖かった・・・・。 


  頂上では霰に降られました。帽子を被っていなかった為に、頭や目に氷の粒が痛い事!風は、頂上稜線に入った頃から幾分柔らぎました。が、トレース下を見てゾッとしました。トレースは、今までもかろうじて木の根で確保されている状態でしたが、それが一層進んでいます。すなわち、トレースの下は空洞になっている箇所が多々あります。南に落ちれば助かりません。
天狗から象ヶ鼻への稜線に足を踏み入れた途端に、風が一気に弱まります。天狗からの下りも危険箇所が数箇所あります。この時期でもイワカガミが咲いていました。 




  振子沢への下山路で、今年初のツグミに会いました。思わず、”いらっしゃい”(^ ^)。
1500m以上がガスのため、錦秋のきらびやかさはありませんが、しっとり濡れた秋もまた風情があって良いな・・・・・。などと、”いとおかし”を楽しんでいたら、スッテンコロリン、スッテンコロリン・・。全ての岩が濡れており、足を乗せると滑ります。幸い注意して足を乗せましたので、どこも怪我は無かったのですが、咄嗟に支えを求めて伸ばした左手が”ギクリ”・・・。ギャ~!!50肩には”とても”辛いコースです。
 ↑ 山は茸満載。どれもおいしそうです。いやしい僕は、きっとすぐに食あたりでしょうね(笑)。

←沢の中は、さながら珊瑚。
駒鳥小屋 12:56

  写真を撮っていると、小屋の中からカップラーメンをすすりながら年配の女性が出てきました。僕をチラ見すると、ニコリともせずにきびすを返し、小屋の中へ消えていきました。

  駒鳥小屋を、素通りした事は言うまでもありません。


  車道を歩くことを忌避して、鳥越峠から三の沢へ出てみようと決め、林の中をうろうろ、うろうろ・・。このコースは22年前の冬に1回通った事がありました。迷って、道なき道を行くこと数10分(笑)、やっと、これだ!と思う道に巡り合いました。あたりはゴミの山・・・。少しは山に恩返しをしようかと、拾い集めると、Myごみ袋はたちまち一杯に。ウイスキーのミニボトルが捨ててあったのは特に悲しかった。 
三の沢 14:56

  無事帰りつきました。このあとY先生にオオ叱られ。事故が起こるたびに対応を要求される鳥取の山岳会に所属されている先生曰く、”大山の頂上を岡山と二分しよう。”・・・・・・・・。

  ナラタケ沢山頂きました。でもシェルパティーはありませんでした。

  湯原の手前でツバメの群れに会いました。”はやく南へ渡らないと、越冬ツバメになりますよ”、今の僕の心境・・。