白山・別山
2011年8月12日~8月14日

26年ぶりの白山。

梅雨最中の霧の中登った前回とはガラリと異なり、すばらしい天気。
月もペルセウス座流星群も、夜でも眠るのが勿体無いと思うほどの演出。
水のない尾根上にある小屋に泊まる為に用意した荷物の重さには閉口したが、
なんとか歩き通せた。

白山って、あんなに雄大な山だったのね・・・。


2011年8月12日
市ノ瀬  11:36

  朝5時に自宅出発。盆にも拘らず、ほとんど渋滞に会わずに順調に山陽道⇒名神⇒北陸道とこなして、福井北IC⇒勝山経由。思えば、やはりIさんと訪れた荒島岳の直ぐ傍ですね、白山。


別当出合  12:12

  8/12はシャトルバスで登山口の別当出合まで400円。終点にはこんなに立派な水道もあります。
  


  今日のお泊りは甚之助避難小屋。よって砂防新道を登ります。吊橋を渡って・・・。
中飯場  12:54

  ここにもトイレに併設された水道があります。
別当覗き  13:57

  重い・・・。甚之助避難小屋には水道があるらしいが・・。AA型のコーブーは水を持って上がります。今日も70リットルのザック・・。


甚之助避難小屋 14:46

  すばらしい小屋に到着。本当に水道があります。トイレも水洗トイレ。環境省さん、ステキすぎ。



  今日は甚之助避難小屋で宿泊。テラスでは自衛隊の団体さんが下山してきて三々五々景色を楽しんでいます。僕は敷物を出して少し横になりました。


  ”コレは何だ?””蛾だ!”とは、夕刻に訪れて更に上を目指す年配のオヤジ。妙に人懐っこいキベリタテハでした。
2:24

  今夜のお泊りは、夜20時を過ぎて到着した女性を含め4人。が、大阪の単独行の兄さんのイビキの凄い事。たまらず夜中にごそごそ起きだして、テラスにテントを張りました。お陰ですばらしい月を眺める事が出来ました。

 2011年8月13日 
 
出発  6:11

  26年前は立派な小屋だったのですが。新小屋の直ぐ上にまだ何とか建っています。


水場  6:45

  水は豊富にあります。この時期にはあまり心配しなくて良いかも。この上にも弥陀ヶ原までの間に数箇所沢があります。
沢筋はお花畑。どこを見ても花、花、花。
弥陀ヶ原  7:25

  やっと苦しい登りもひと段落。白山頂上が見えています。
 

  チングルマは毛になっていましたが、やはりすばらしい高山植物の庭です。


室堂 7:50

  到着するなりIさん、ビールを入手(笑)。ウイスキーを昨晩飲み干して、今日は休肝日ではなかったの?しばらくゆっくりして、空身で御前峰への登り開始。


白山頂上  8:44

  残念ながら次々と湧き上がるガスに、東方面は視界不良。それでもIさん、いつものように沈思黙考。


 

  一旦あそこ(室堂)まで下って、
 

  南竜ヶ馬場経由あの別山を目指します。


  展望歩道・平瀬道分岐  9:46

  それでも最短コースはとらず、展望歩道を選択。この立派な道標をやり過ごし、平瀬道へ入り込むことしばし、次第に高度を下げるのと地形に疑問を持ち引き返しました。


アルプス展望台  10:22

  あそこまで下って、ジグザグの油坂を登って・・。見たくない距離とその先の登り。南竜ヶ馬場でくつろぎのテント泊を心に決めたコーブーです。
 

  南竜ヶ馬場はステキなところです。清冽な水をたたえた沢があり、キャンプにはもってこい。今回はできませんでしたが、いつかここだけの為にモウ一度訪れたいと思いました。


  南竜ヶ馬場  11:03

  ゆっくり昼食タイムです。心はもうすっかりここでのテント泊に傾いていたコーブーに、”あの山まで行くのではなかったのですか?まっ、コーブーさんの決定に合わせますよ。”のIさんの一言・・(涙)。


 
油坂 水場  12:37

  ここから目的地チブリ尾根避難小屋まで水場無し。泣く泣く3.5リットル担ぎます。


 

  ジグザグの急登である油坂はもちろん、その後の緩慢な登下行が重荷に疲れた足に応えます。


 

  そんな時は、彩る花々に勇気付けてもらいます。
 
別山  15:18

  そして、やっとのことで、別山到着。時折ガスの晴れ間から見える景色を楽しみます。頂上に大キジがありました。”こんなところでする勇気に拍手。きっとマニアに違いない”


御舎利山  15:38

  これが尾根??まるでジェットコースターの下りみたい。この急坂に重荷で足は痛くなるは爪は死ぬわで、避難小屋までの距離が遠かった事!
チブリ尾根避難小屋  16:49

  はい、小屋には数人の方。十分泊まれるスペースでしたが、イビキが怖い。小屋の軒下にテントを張りました。涼しい顔で月見としゃれ込むIさんの傍らで、あきらかにオーバーペースで体調を崩し、吐き気を堪えながら一夜を凌いだコーブーでした。小屋には天水がありましたが、飲用には不可との事。沸かせば飲めるんじゃない??


 2011年8月14日     
出発  6:29

  5時過ぎにテントを抜け出し、ごそごそ、ごそごそ。太陽光が射すほんの少し前まで西の空に輝いていた月を楽しんだ後、出発です。


 

  小屋を出ると尾根歩きは直ぐに終わり、樹林帯に入ります。スパッツを持参しているのに、それをつける気力もありません。ズボンは朝露でびしょびしょですが、とにかく足が痛い。爪が痛い。もう嫌!
  白山有数のブナ林との事。どこかしら大山のそれと良く似ています。


 

  天気は快晴です。ポイント予報では雷雨も予想されていたのですが、全く無し。
 
猿壁  9:19

  最終水場より下は、いたるところに沢があり水はとても豊富です。それを見越して余分な水を全て消費して荷を軽くしたのですが、昨日の行程はやはりコーブーにはきつかったようです。それでも何とか登山口に到着。しばし足もみ休憩。
   

  市ノ瀬まで時折林道、時折山道をテクテク。10時に愛車までたどり着くと、もう疲労困憊。白山温泉で汗を流し、往路と反対に忠実に高速道路を経由、奇跡的に渋滞にもあわず自宅着が16:30。あんなに痛くてしんどかったのに、死んで白化した爪を見つめながら、次はどこに行こうかと考えているコーブーでした。