北鎌→槍→北穂
1985年8月

僕の最初の山らしい山です。

今は休眠している山岳会に混ぜてもらい、全くの予備知識無く、”連れて行って”いただいた北鎌です。

当然僕などに全うできるわけは無く、足が短く(笑)バランスの悪い僕は、
独標の巻きでバランスをとることが出来ず、荷物を手渡しで通過する事が出来ました。

後日、この大変御世話になった方々に不義理な事をしてしまった事を、未だに後悔しています。
もうお会いすることも無いかもしれません。この場を借りて御詫びいたします。

ごめんなさい。

そして、僕にこんなにすばらしい世界を紹介してくださり、ありがとうございます。 


一日目

  湯俣です。ほとんど勾配の無い道を延々と北鎌沢目指して歩きます。途中、川岸でテントを張りました。S君のいびきがうるさく、こちらは寝ぼけて”うるせえんじゃ!”と悪態をついたことを覚えていますm(_ _)m。Kさん、さぞびっくりした事でしょうね。でも、あれは本当に寝ぼけていました。でも、寝ぼけていた事をしっかり覚えています。A型は嫌ですね~! 




  これは二日目かもしれません。雲は出ていますが、快晴です。
二日目

  北鎌への登り途中から大天井を振り返ります。この登りはかなりの急登で、登りきったところで二泊目のテントとなりました。
  三日目

  裏銀方面の眺めです。この後、暫くして、槍への登りが始まります。 


  北鎌平だと思います。S君とツーショットです。このあと、本峰への登りはすばらしい高度感に酔いしれ・・・などと書ければ格好よいのですが、ガスがまとわりついてほとんど視界無し状態です。おかげで、ビビリの僕でも登る事が出来ました。でも、やはり余裕が無かったのでしょう。写真が一枚もありません。槍を下りる頃から小雨になり、南岳のテント場で宿泊です。足取りが重くなる僕を気遣ってくれていたのでしょう、Kさん、”もうこれ以上歩け言わんけんのう・・。”


四日目

  大キレット手前の稜線上に咲いていたトウヤクリンドウです。


  北穂が真近に見えます。これから大キレットです。でも、それ程恐怖感はありません。岩が比較的しっかりしているため、体勢の確保が容易です。




  数年後に登った笠ケ岳です。
 


  北穂山頂はガスです。大キレットの通過よりも、最後の北穂への登りがしんどかったです。


  北穂高小屋前より、槍ケ岳を遠望です。この構図が大変気に入り、後日油絵を描きました。今も僕の部屋のどこかにあると思います。多才なんです、僕は、ええ。人は認めませんけれどもね(笑。この日は涸沢泊です。翌日は、上高地へ下山しました。下山道中に、”下山後の傾斜の無い水平道では、踝より上は靴紐を緩めたほうが足が楽になる”等々S君に教わりながら歩きました。今では、遠い懐かしい思い出です・・・・・。


 

この日から僕の山歩きは始まりました。