2009年9月19日~21日 | |||||
2005年9月、和歌山山歩隊の方々に先達を御願いして、100名山の一つとして訪れた大峰。 標高のそれからしてあまり期待していなかったのだが、予想に反してその山の深さに虜となり、歩き始めた奥駈。 いろいろな峰・尾根を登り、大峰の趣を体感し、行者が会得しようとしたものの片鱗でも垣間見る事ができればと、足繁く通う事5年。 9月20日の五番関で、吉野~熊野の完歩となりました。 萎えかける気力を叱咤し、差し迫る経済危機の不安に怯え、それでもなんとか完歩にこぎつけたのは、 ひとえに、すばらしい先達のお陰。言葉に出来ない感謝の意を込めて、本当にありがとうございました。 ”山は楽しい”・・・。 ひとつの旅が終わりました。 |
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9月19日 吉野金峰山寺駐車場 8:49 天川川合にて6:45にショウタンと合流。彼の車を洞川へ駐車し、松の車で吉野へ向かう。大峰奥駈を細切れで歩くにはこのサポートの威力が絶大となる。一部情報では、金峰山寺の駐車場は有料(\1,500)とあったが、今回は徴収されなかった。場所が違ったのかな?? |
蔵王堂 9:17 黒門を始めとする幾つかの立派な門を潜り抜け、国宝仁王像の守る門の向こうには、すばらしい彫刻を施された蔵王堂。 |
水分(みくまり)神社 10:04 歴史の重みを漂わせる風格の神社。この地が古くからの信仰の一大聖地であった事を実感します。 |
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義経の蹴破り塔 10:51 ショウタンの思い出の地にて、しばし静寂を楽しみます。 |
奥千本の西行庵 11:13 暖かな光に包まれた静かな奥千本。このようなところで瞑想に耽る時間を保てた時代が羨ましくも思えます。 |
青根ヶ峰 11:43 大峰奥駈の他のルートは既に走破しているショウタン。松より一足先に奥駈完歩となりました。でもそんなに嬉しそうじゃない。(このハイキングコース、歳をとってからの楽しみにしていたのに・・・・・、ブツブツ)。 |
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そろそろススキが美しくなる季節です。 |
四寸岩山 14:02 まったり、まったり。”薊岳の特定が出来ないなあ・・。” 南には、山上ヶ岳~稲村ヶ岳の稜線が、秋の空の青さを映しています。 |
二蔵宿小屋 15:28 足摺茶屋跡で若い山伏をつかまえて話をはじめるショウタン。いただいた名刺にも、しっかり”山伏”と印刷されていました。 今日の泊まりは二蔵宿小屋。水場はありますが、500ml貯めるのに5分はかかるポタポタ水です。涸れる恐れもあるのでは?結局宿泊者は7人。詰めれば10人は可能です。すばらしく整頓された、美しい小屋です。 |
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9月20日 大天井ヶ岳へ 6:35 熊野までの一気縦走者は3時に起床。それにつられて三々五々各々支度を始めます。我々はゆっくり。 バイパス道を取らずに大天井ヶ岳への急登をあえぎます。 |
大天井茶屋跡 7:28 来し方の稜線が、今日も快晴の空の下、青く映える竜の背のごとく、奈良へと向かいます。 |
大天井ヶ岳 7:43 どこから見ても容姿端麗な大天井ヶ岳。すなわちどこから登っても最後の急登に辟易することになります。汗が引くまでしばし歓談タイムとなりました。 |
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五番関 8:30 そして五番関。これで吉野~熊野完歩となりました。 |
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冷たい風が枝葉をざわめかせる鞍部で、風除けのヤッケをはおり、一つの想いの終りを噛みしめていました。 |
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西の覗きから吉野遠望 11:47 はるばる歩いてきました。重い荷物を担いで。 |
山上ヶ岳 12:12 何度目の山頂でしょうか・・。 |
まったりハイキングにはまったりハイキングなりの良さがあります。頂上お花畑で昼食をとり、あまりの気持ちよさに少し横になりましょう・・。しかし、カメムシには御注意。 |
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レンゲ辻への下山 13:35 日本岩近辺では紅葉が始まっています。あと2週間もすると、錦秋のきらびやかさを楽しめる事でしょう。 |
レンゲ辻 13:53 今回初めて通ると思っていた下山道ですが、以前ネパールに遠征されるショウタンの壮行登山時に使用したコースでした。記憶力にも自信が無くなっている松です。 |
下山 14:51 良い頃合いに林道に下山できました。これから清浄大橋の駐車場までしばしの林道歩き。そして吉野へ松の車を受け取りに30分ほどのドライブとなりました。 |
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一つの旅が終わりました。そしてまた新たな旅が始まります。(ああ、しんど・・・・笑!) |
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番外編 大峰に訪れる際に、自らに課している事がある。それは、行仙小屋水汲みハイキング。 前回は、日本近海で急に発生した台風の為、丸太一本しか、それも鉄塔付近までしか担げなかった。 今回は、がんばんべ・・・。 |
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いつもの夜明かしスポットで、朝日を楽しみます。時々訪れる方が、何やかやと話しかけてきます。おもしろいもので、車自体は傍に駐車しません。はるか離れた場所に(しかもそこは昨晩僕がガードレールトイレにした場所・・・)停め、よそ行きの笑みで松の人となりを探ってきます。 |
石氏のBMツアーに負けじと、”どことなく良さ気な雰囲気”を写し撮ってみましたが、サテ・・。 |
先に、デイパックとお菓子、それに丸太一本と砂袋1個を上げました。宿帳を拝見すると、水場が涸れているとの事、ならば仕方が無いから、駐車地点傍まで下り、水20リットル。これやると、やわな松は右足膝を痛めます。今回もそうでしたが治りも早い。だから怖くありません。 |
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(数少ない)後ろ髪を引かれる思いで下山していると、30kgの荷物(沢山のビールが見えたような・・笑)を背負い、右手には金剛杖ならぬ丸太をぶら下げたKさんがのっしのっしと上がってこられました。そのしばらく後にIさん、そしてしんがりはYさん・・。山彦の重鎮達です。皆さん10リットルの水をしっかりそれぞれの背負子に結わえておいででした。聞くところによると、水が涸れている事を知った玉岡さんが、登山者のために9/20(日)に10リットル担ぎ上げたとの事。そう言えば、小屋で休んでいる時にいらっしゃった15人の団体さんも、合計7リットルの水を小屋に提供しておられました。 なんだか皆さん、すごくカッコイイ・・・。 |
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小屋のお掃除後に寝転がって天井見たり、 |
窓からローマを見たり・・・(^ ^) |