幌尻岳
2021年7月16日~18日

雷雨続きの岡山と異なり、絶好の晴天予報に、意気揚々と出掛けました、日高。

「松本さんの遠征に合わせたように晴天が始まり、帰岡に合わせて晴天が終わりますね~!」
などとのたまうガイド様の殺し文句にウキウキしていた私メ。

かくして気温35℃の炎天下、往復36キロ10時間の林道歩きがはじまりました。
36キロと言えば、我が家から岡山駅往復ですわ(苦笑)。

いや、参りました。

7/16 新冠コース登山口 9:48

  ここまでも長いのよ、林道。車とはいえ、すんごいオフロードを2時間ですわ。もうすでに疲れている私メにかわり、ガイド様をパチリ。


  コースタイムで5時間歩いた先にある小屋は素泊まり。暑く、とても暑く、ホントに暑いうえに私はモデルナワクチンを接種してまだ数日。歩きだしから少々吐き気を催しておりました。

13:45

 ここまで13キロ。休憩時にしゃがみこむと、次に立った時に立ち眩みが激しく、歩きだせるまでに何度もコメツキバッタをしておりました。途中に水浴びできる沢や石清水があり、頭や首筋、両腕のほてりを取るのに最高でしたが、身体の消耗度も最高。

新冠ポロシリ山荘着 15:13

  結構なアップダウンを繰り返す林道に、嫌気が頂点に達したころ、いきなり現れるステキな山小屋。トイレも超清潔で、水も豊富にあり、管理をされている皆様に感謝です。




 ふらつく足で小屋前の沢へ身体を拭きに下りてみると、その冷たい水がなんとありがたかった事か・・。すっぽんぽんで流れに浸ろうかとも思いましたが、ブトの攻撃で意気消沈。



  しかしながら、このようにオーバーヒートしているときに以前なら必ず陥っていた頭痛も下痢も今回はありませんでした。良かったぁ。だって、ここは北海道。簡易トイレを持ち歩く山ですから・・。

7/17 出発 4:53

  昨夜、隣に陣取っていた親父がぼそり。「いや、この登りは堪えたわ。」前に陣取っていたナイスミドルが爽やかに「笹の藪漕ぎが続きますよ。急なので両手で笹を掴んで攀じ登らないといけないから、手袋ありますか?」
いや、ほんと、延々と泣きそうな急登に藪漕ぎ。こんなに急なら、熊もいないんじゃないの?




  この水はまさに天の恵み。超冷たい流れにタコ焼きになりかけている頭を冷やすと、ブルブルっ!

お花畑から南日高遠望 8:54

幌尻岳 10:14

  林道歩きでへとへとに疲れていた私メ。疲れているのに眠れない。枕が無いと眠れない。全然眠れないっ!いつギブ宣言しようか考えながら、なんとか辿り着いた頂上。コースタイム4時間のところを5時間以かかりました。優しいガイド様曰く、「良く粘りましたね~。さあ後光のお写真を一緒に撮りましょう!」




 南日高方面には、カッコいい山が沢山あります。でもこの病弱な体では、もう登れないの。



  お花畑は結構な色彩でしたが、汗にまみれた目にはそんなものは映りません。∴登りの写真はほぼございません。


  「時間があれば七つ池カール見に行きましょうね。」とガイド様が勧めてくれていた稜線。もちろんパスです。



  しばし涼風を楽しんだ後、さて、ぼちぼち下りますラあ。
 

  今年も会えました、チングルマ。




  昔、「下りは紐を緩めると歩きやすい」と言われたと記憶していた私メ。足裏に水ぶくれができまくり、痛いものだから足を着く角度を変えて下っていたら、右膝に痛みが出てきました。なるほど、親指をかばってひざを痛めていたのか。ショウタンに譲っていただいたゼムストを二重に巻いたら復活。

小屋着 14:57

  ←よくよく思い返してみると、「下りは紐を緩めると歩きやすい」ではなく、「下った後(つまり水平道)は紐を・・・」でした。次からはしっかり紐を締めて下りまする。しかし、下りのコースタイムは2時間40分。私メは4時間かかりました。
7/18 5:24

  今日は支笏湖へ移動。暑くなる前に5時間の林道歩きを終えなくちゃ。
インドナップ山荘着 10:15

  9時を回った頃から暑い。でも昨日までの苦行とは雲泥の差。コースタイム通りに帰着しました。「下山したら何を一番にしたい?」「アイスクリームを食べたい」「コーラを飲みたい!」
7/19 8:19

  翌日のオプショナルツアーは樽前山。


  しかし、まったりモードの私メは、途中のこの景色に満足し、大休止。日傘をさしたお姉さまや金色メッシュのお兄様が傍らを続々と登っていくその先に目を向けることはありませんでした。

 
 
何だか変な体調と、酷暑に振り回された夏休み。

辛抱強くお付き合いくださったガイド様。本当にありがとうございましたデス。

当分は、エアコンの効いた部屋で足を治します。